「現代のアイドルとしてのAKB48」(3)

11              AKB48は、秋葉原の劇場を中心に活動しているが、現在では全国で握手会を行ったり、毎日のようにテレビや雑誌、広告などで目にするような国民的アイドルグループになった。
 数多いAKB48の楽曲の中で、今回は「初日」の歌詞からAKB48について考えてみたいと思う。「初日」はAKB48チームB 3rd Stage「パジャマドライブ」の楽曲の一つで、12thシングル「涙サプライズ!」と2ndアルバム「神曲たち」にも収録されている。
チームBは、他のチームより下に見られることが多かった。しかし、チームBの「初日」はシングル曲や他のチームの曲をおさえて2009年のファン投票で1位に輝いた。他の年の投票を見ても、公演曲で1位になったのは「初日」のみである。このことから、この曲がAKB48ファンに絶大な支持を得ているということがわかる。
 「初日」は、自分たちがステージに立つまでの努力や苦労を歌詞にし、努力を重ねてステージに立ち続けようとする彼女たちの姿をそのまま歌にした曲である。本来のアイドルは努力や苦労を隠し、ステージに立つ。しかし、この曲ではステージに立てない、歌えないという不安に怯え、学校とレッスンの両立に悩み、周りのメンバーと自分を比べてしまうアイドルを目指す普通の女の子が描かれている。キラキラしたステージに立って、笑顔で歌い、踊っているが、影で様々な努力をし、悩み、苦しみながらも夢に向かって必死に頑張る彼女たちの姿を見て、ファンは自分の姿を重ね合わせ、夢や希望を抱くのだと思う。
 AKB48のデビューシングルであり、2008年のファン投票で1位になった「桜の花びらたち」のPVでも、厳しいレッスンを受け、努力しているメンバーの映像が映されている。
 AKB48を見ていると、今のアイドルはキラキラした完璧な女の子よりも、ひたむきに努力をする身近な女の子が支持されているのだと思う。ファンは、握手会や秋葉原の劇場に通うことで「会いに行けるアイドル」のAKB48に親近感を感じている。以前、「AKB48のどこに魅力を感じるか」というアンケート結果を見たことがあるが、顔のかわいさや、歌やダンスのパフォーマンスを抜かして、努力をしているからという回答が最も多かった。選抜総選挙においても、頑張っているメンバーを実際に支えて育てていきたいというファンの心理が表れている。
以上のことから、現在のアイドルとしてのAKB48は人々にとって身近な存在で、影で努力をしながらひとつひとつの公演を一生懸命行い、「頑張れば夢は叶う」と人々に希望を与える存在であるといえる。

12             AKB48は今最も注目されているアイドルグループです。昔からハロプロやジャニーズなどたくさんのアイドルグループがありますが、AKB48は他のアイドルグループとなにが違い、どういった点が魅力的なのでしょうか。
AKB48の1番の魅力であり、他のグループとの違いは、「会いに行けるアイドル」というコンセプトの下作られたということだと思います。アイドルというと、ファンに夢を与える存在であり、ブラウン管の向こうにいる遠い存在というイメージが強いですが、AKB48は秋葉原で毎日公演をやり、それも舞台と客席の距離がとても近いため、アイドルといっても遠い存在ではない、ということをファンに認識させようとしています。昔から足繁く劇場に通うファンは自分自身の「推しメン」(1番応援しているメンバー)の成長過程を目の当たりにすることもでき、これがたくさんの熱心な固定ファンを獲得している所以だと思います。
また、AKB48の一大イベントとなりつつあるもう一つの魅力は選抜総選挙です。これはファンによる人気投票でセンターに立つことのできるメンバーや、メデイア選抜としてテレビや雑誌に出ることのできるメンバーを決めるもので、2009年より毎年行われています。この選抜総選挙はファンに、自分の投票によって推しメンが活躍できると思わせる効果があります。またメンバーにとっても、「今まで選抜であったとしてもこれからもそうであるとは限らない」という緊張感や、「今選抜ではなくても努力次第で選抜になるチャンスがある」という向上心を持たせる効果があります。こういったことはインターネットが普及し、誰でも簡単に投票ができる今だからできることであり、「現代のアイドル」を象徴していることであるともいえます。
こういった今までのアイドルには見られなかった特徴がAKB48にはあり、それが話題を集めて人気を呼んでいます。しかしCDが売れない今の時代に何百万枚もの売り上げを記録し、オリコン1位を獲得している背景には、様々な特典をつけることで同じCDを何枚も買わせるAKB商法といわれるものがあり、批判の対象にもなっています。それでも汚い方法であるかもしれませんがこういった商法はその世界で生き残るための知恵であり、有効な方法であると思います。

13               AKB48は、今や日本を代表する「国民的アイドル」である。しかし、彼女たちは本当に「アイドル」なのだろうか。
アイドルとは、一般的に皆に知られるポップ歌手、その他芸能界のあらゆるジャンルで活躍する人気者を指すが、AKB48はその名前や曲、CD売り上げなどの経済効果こそ広く知られているものの、一人一人の顔と名前の認知度は未だ非常に低い。それでも現在のような人気までAKB48が上り詰めた背景として、プロデューサー秋元康の戦略が挙げられる。
AKB48はもともと、ドン・キホーテ秋葉原店での小さな劇場で「会いに行けるアイドル」というキャッチフレーズのもと、非常に親近感ある存在として誕生した。その後インディーズ時代などを経て現在の人気までに至るが、彼女たちの特徴といえば「総選挙」と呼ばれる人気投票である。CDの特典として封入されている投票権を求め、一人のファンが大量に購入することから「CD付き投票権」と揶揄されるなど批判は避けられないものとしてあるが、一般のファンが活躍自体にここまで携わることは今までにはなかった斬新な方法である。
かつてアイドルとして成功を収めた良い例として、松田聖子やおニャンコクラブなどの存在が挙げられるが、彼女たちは皆完成されたぶりっこさや自由さ、もしくは未熟なそれらそのものが愛されたのだと考えられる。対してAKB48は、その成長過程を見守り、時には自分たちがその成長の手助けになっていると意識出来ることが愛される理由の一つではないだろうか。
選挙による人気順でシングルCDリリースの参加メンバーを選ぶなど、ファンありきの活動はますます彼女たちを身近に感じさせ、「自分がいなければ」と、情がわく。言うなればAKB48はタレント養成事務所のようなグループであり、ファン一人一人がプロデューサーなのである。舞台の上で活躍するアイドル達をただ応援し、ただ憧れるだけの時代は終わった。多くの普通の女の子たちから自分のお気に入りを見つけ、自分の手でスターへと磨き上げていく、というAKB48のスタイルは新しいアイドルの在り方なのである。

14              今人気のアイドルグループAKB48。彼女たちは現代において、アイドルというものの市場における新しい在り方を提案したと考える。つまり旧来のアイドルはコンサートでの直視が限界であったわけだが、AKB48はコンセプトが”会いに行けるアイドル”であり、CDを買って握手会に行けば握手できることはもちろん、実際にあこがれの彼女たちと話せる。この身近さが人気の秘密なのではないか。しかし、旧来はむしろアイドル=遠い存在、雲の上の存在というようなものが魅力だったのではないだろうか。ではなぜ現在このような”身近なアイドル”が人気なのだろう。それは以前と今の若者に変化があるからではないだろうか。現代の若者はやたらつながりを求めているように思える。携帯が手放せないという人はたくさんいるし、mixiやtwitterのとようなSNSをまったく利用していないという人はほとんどいないといっていいのではないだろうか。そんな中、旧来のアイドルに比べて簡単に会いに行けて、ふれあえるアイドルは特別なつながりを感じられるわけで、当然需要は高いはずだ。
また、現代の若者はみんなと同じことをやりたがる。上記のつながりと少々かぶるところはあるが、誰かと一緒という共通点を見つけることで安心感を得る。その共通点をアイドルと見つけることができればその安心感はさらにでかいのではないだろうか。このように身近な”会いに行けるアイドル”としてのAKB48は、現代の若者の特徴をうまくつかみ、つながりや安心感を提供したというてんで大成功を収めたのだろう。AKB48の人気を深く考えるとこのように現代の若者の特徴が浮き彫りになる。

15              今回私が問いを立てたことは「AKB48と現代社会(メディアとの)の関連性」についてである。
彼女たちは「会いに行けるアイドル」としてプロデュースされ、今では日本を代表するアイドルとなった。
では今までのアイドル(かつての松田聖子やモーニング娘など)とはどう違っており、社会と関わっているのか考えてみたいと思う。先ほども述べたように彼女たちは「会いに行けるアイドル」である。このように身近さを感じ取れる特徴がいくつかある。一つ目に秋葉原の専用の劇場を持ち、ほぼ毎日講演を行っている。今までのアイドルはテレビなどの媒体を通して、またCDの音を通して、間接的に会うことが主とされていた。かつてのアイドルとは、「アイドル」以外の何者でもなく、メディアの中に住む自分とは遠い憧れの存在であったのである。しかし、従来のアイドルとファンとの距離感を破ったといってよいほど、彼女たちには「身近さ」が売りなのである。二つ目に制服姿というどこにでもあるファッションをも見ても彼女たちの身近さが感じ取れる。他のアイドルはアイドルらしいファッション(普段では着ることのないだろう派手なファッション、舞台用のような)を着用していたし、それがアイドルの在るべき姿だったような気がする。三つ目に総選挙によってメンバーが入れ替わることである。
これはファンのみならず、その他一般の人たちも自由に意見を言うことが出来、
その反応が選挙結果として返ってくるという今までにない身近さがある。
ではなぜ現代社会ではこのような「身近さ」という特徴を持ったAKB48が絶大な人気を得ているのだろうか。
今日、様々なメディアの普及、ネットの急速な進化によって誰でもどんな情報でもすばやく手に入れることが可能となった。
特にSNS(mixi,twitter,Facebookなど)の普及によって誰でもある人が発信した情報を共有することが可能となった。
またブログの登場で芸能人の私生活が垣間見ることが出来るようになったことも注目したい身近さのポイントである。
これらのSNS,ブログの存在の登場により、芸能人は身近な存在となり、
それと同時期に「会いに行けるアイドル」としてAKB48が誕生したのではないだろうか。
言いすぎであるかもしれないが現代メディアが生んだアイドルであるかも知れない。
また移り変わりの激しい時代である。ひとつひとつのブームが過ぎ去るのも、この情報社会の特徴の一つである。
そんな移り変わりにも負けていない要素としての一つに総選挙があるのではないだろうか。
ファンが飽きないように、常に新しいもの、斬新なものを作り出すための手段なのである。
しかし一歩離れて見てみると、残酷なアイドルのようにも感じられた。
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by kmr-sato | 2011-05-11 05:56


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