身体表現サークル(3) ポスト・モダンダンスと

いま、息子が寝た。寒いので、あまり使ってこなかったダウンベストを出してきて着せたら、チャックを閉めていく間に寝てしまった。ようやく自分の時間ができた。さっきまで、R-1見てました。あまりに、貧乏ネタが多いのと、あるあるネタとかショートネタとかが全然受けなくなってたのが印象的。お笑いも、マイナーなジャンルになったみたいだ。すべてはマイナー。妻は、最近趣味にしているスモークの準備している。明日は、サーモンと砂肝のスモークが食べられるみたい。

はい、再度、

身体表現サークルの「広島回転人間」見てみましょう。

今日の映像ではないですよ、雪降ってますが。「広島回転人間」は、彼らが2006年にトヨタコレオグラフィー・アワードのファイナルに出たときの作品。このヴァージョンは、そのときのとかなり違いますが、エッセンスは残っている。

どうですかね。
いま見ても、ポップ&キュートだと、思うのですが。

「裸でふんどし」という外見は、たんなる「色物」と思われがち、当時もそうだった。けれども、この動きの質は、(彼らがそう意識して行っていたかはともかく)いわゆるダンス的ではないかもしれないけれど、でも、ある意味で、それでもやはりダンス的だ。例えば、

Yvonne Rainer Ros Indexical 2007

の「もたもた」感と似ている。イヴォンヌ・レイナーは、若い頃作ったこの作品「トリオA」を代表作とする、ポスト・モダンダンスと後でくくられることになるひとたちのなかの一人。ジャドソン・ダンス・シアターの主要メンバーだった。

この辺り、細かくは、拙著『未来のダンスを開発する フィジカル・アート・セオリー入門』をご参照願いたいところです。いまは拙著からやや自由になって、映像から感じられることをつらつらと書いてみます。

ぼくは、こうした動きをジャドソン・ダンス・シアター活動当時のタームに倣って「タスク」と呼ぶことにした。自分から自発的に動いている(かにみせる)わけでなく、むしろ動かされている状態をあらわにしながら動くこと。

なにかを「見せる」といった能動的な表現の要素を縮小させることで、受動的な「動かされている」という要素を拡大する。すると、身体の動きは、動かされている身体と身体を動かそうとするルールとが分離した状態で見えてくる。隠れていた主従の関係があらわにされる。そこに、このダンスの面白さがある、とぼくは思っている。

「やろうとしてること」と「やれていること」が離れている事態というのは、普通、へたな踊りといわれる。けれども、それは「やろうとしていること」が高度な場合だ。そして、高度だと「できる」ことそれ自体に価値が生まれたりする(手段の目的化)。高い跳躍ができる、とか。でも、それは、先述したように、エリート身体を生むことしかない。高度でなくていい。ただ、ルールとそれに従っている身体の状態とがあらわれていること。透明化されていること。美しいなにかで覆い隠す必要は、かならずしもないのだ。

Trisha Brown Spanish Dance

このトリシャのダンスは、動きはミニマルなんだけれど、腰を使ってお尻が揺れるキュートさもあって、とても魅力的。

こういうダンスが見たいな!誰かこういうダンス作らないかな!

と、身体表現サークルをポスト・モダンダンスと関連づけたり、アルゴリズム体操と結びつけたりは、これまでぼくがよく講義などでしてきたこと。あらためて,見てみよう。

アルゴリズム体操

この体操は、人間の機械化としては面白いところがある。けど、身体表現サークルの方がデリケートにできているのはいうまでもない。音楽の有無は大きい気がする。それにしても、「裸」で「接触」するって、見る側にもダイレクトにくるところがあるよなー。あと、こういうと比べても、似ているけれど、やっぱり大きく異なるところがある。

アルゴリズム体操 フィリピンの刑務所編

まさにマスゲーム的な状況。タスクに従うダンサーは、どこか囚人みたいだ。それのそのまんまヴァージョン。

こうやって、ざーっとこの傾向のダンスを見てみると、こういうダンスが存在しているということは確認できますが、いま日本にこういうダンスがあるか、際立った作品はあるか、といえば、どうでしょうか。例えば、これを見てみましょう。

捩子ぴじん syzygy short ver.

もう上演して二年近くたつのですが、あらためて見ても、面白いよなー。

この作品の上演にはぼくも関わったので、なんとなく手前味噌なのですが、そんなことで自重するのはよそう。これは、いまの日本における、クレイジーで、クリエイティヴな、ひとつの達成です。捩子ぴじん、すごいじゃないか!これを数年続けたら、なにか「明確なもの」が出てくる気がする。んー。

ここで見てきたのと比べると「sygyzy」のポイントは、スピードだ。
かなりヘヴィなタスクが、するするとどんどん展開していく。そのSFチックな、映画的な世界が、舞台上に広がっているという、目指すところがなかなか恐ろしい作品。

あと、重要なのは、「チェイン・リアクション」が起きていること。この点については、次に書きます。

「sygyzy」プロジェクトが、ここで止まっているのは、とても惜しい。小さなトライアルでもいいので、ここを起点にさらなる作品作りを進めていてくれたらいいのに、と思って、二年が経とうとしている。

(以上の投稿、書き始めたのは昨日の九時くらい、最終的にアップしたのは今日の8時半になりました。)
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by kmr-sato | 2011-02-12 08:27


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